曇り空の朝には。

総合音楽家の日記です。

最新トランジェント系プラグイン! Eventide "Fission" レビュー

Eventideによるトランジェント部分実音(Tonal)リアルタイムに分離させて、各々にエフェクトを掛けられる!という画期的なプラグインについてのザックリとした感想をまとめてみた!

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画像は公式サイトより引用

2017/08/23 加筆修正。

        トランジェントとは?

Transient(トランジェント)というのは、話せば少し長くなりますが、要は音のアタック部分で発生する瞬間的なノイズ音であり、音の輪郭を形作る上で聴覚上、重要な音成分です。大事ですが、かといって多すぎても耳に痛くなります。デジタル録音は時として正確すぎるので、そのようなことが起きます。

詳しくは自分のサイトの方に書いたのでよろしければ。

 

Tonalとは音程を伴う、楽音としての実体を持つ音成分です。"実音"とするのが日本語的には一番自然かなーと思いますんで、以下"実音"とします。

当然、実際の音程を司る実音部分とはくっついているので、コンプなどで潰したりはできますが、そこだけを調整するには専用のプラグインが必要です。いわゆるトランジェント系プラグインの出番です。

  

        トランジェント系プラグイン

そんなトランジェント部分を狙って調整するためのトランジェント系プラグインが各社からいろいろ発売されています。

Sonnoxによる"TransMod"はTransient Modulatorということで代表格です。自分も所有してますが、確かにいろいろ便利なプラグイン。 

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当然、Fissionは、これよりもさらに進化していないと困るわけで。

とりあえず最初はデモを試しました。一ヶ月デモれます。やっぱ一ヶ月くらい使ってみないとわからないですよ、何にしても。

 


新技術、Sturctural Effectsにより、ホントにリアルタイムに分離されます。

真ん中のSTRUCTURAL SPLITにて、分離具合が調整可。

楽器ごとのテンプレートも用意されていますので、スムーズに適応させられますね。

 

GUIもわかりやすくて、見たままです。悩むことはないでしょう!

 

シンプルな構造ゆえ、エフェクターのパラメーターもシンプルです。なんで内部のエフェクターだけでなんとかするというのは現実的でなく、ほかのプラグインと合わせて使うことになります。といっても、かなりいろいろ出来ます。

 

        使い道について

トランジエント調整だと、Transient Effect側でコンプを掛けたり、あるいはStructure SplitSmoothingをかけても出来ます。TransModのような使い方ならばこれだけで十分ですが、他にもいろいろトリッキーな使い方が出来そうです。

 

それぞれに違ったコンプを!

当然音の性質が違うわけで、それぞれにあったコンプの掛け方をすることで、よりタイトなサウンドになります。これはまさにこのプラグインならでは!

ドラムのピッチ変更。

アタックのバチッ!という音はそのままに、TONAL側でのピッチ変更でより自然に。

より深い空間感を!

Transient側はディレイを、TONAL側はリバーヴを掛ける等。

より自然なコーラスを!

個人的にはこれが一番好き。トランジエントを無視することで、より自然に。トランジエントにはコーラスがかからず、音の輪郭に支障を与えません。

 

とりあえずこんな感じですかね。

 

        少し気になる点

サウンドや使い勝手などに関しては、すごい!

ただ各パート、エフェクターが一系統しか掛けられないこと。CPU消費量が若干多いことなどが懸念材料としてあげられますかね。なんたって新技術ですからね。

32bit 44.1kHz buffer256で、10%行くか行かないか、という感じ。

CPUに関しては、今後のアップデートで幾分か改善されるのかな?

 

        まとめ!

地味なプラグインではありますが、間違いなく最新デジタルサウンドの方向性を指し示すプラグインではないかなと!もう手放せないっす。

アナログ録音、あるいはアナログ機材というのは、結果的に程よくトランジエントを調整してくれていたわけで、デジタルは意識的に調整する必要があるのではと思います。

デジタルは耳に痛いなんて、もう言わせない!